1月7日の朝、七草粥を食べる風習があります。
七草粥
七草粥は正月行事として定着していますが、本来は1月7日の「人日(じんじつ)」の日に行われる「人日の節句」の行事で、五節句のひとつだそうです。七草は、「せりなずな ごぎょうはこべら ほとけのざ すずなすずしろ これぞななくさ」と、三十一文字の歌に詠まれた「春の七草」です。
「七草粥」の習わしは、平安時代初期に中国から伝わった宮中行事で、江戸時代に庶民のものとなって現代に受け継がれているのだそうです。
最近ではこの七草の薬効成分がわかってきたそうです。
- せり…消化機能や子どもの熱さまし。
- なずな…目の充血や視力の改善。
- ごぎょう…咳や痰を止める効果。
- はこべは…歯ぐきや胃の健康、母乳の出がよくなる。
- ほとけのざ…胃腸や血圧を下げる、打撲や筋肉の痛みに効く。
- かぶの葉…利尿や便秘。
- 大根…胃や腸を整えて消化を助け、コレステロールを下げる効果。
さらに、お粥に使うお米も、胃腸薬として作用するのだそうです。
お正月料理や運動不足で、ぶくぶくと胃も体も太り気味・・・
そんなお疲れ気味の胃や体を、七草がゆや七草雑炊の薬膳料理を…。
「人日(じんじつ)」
人日とは文字通り 『人の日』という意味で、中国の前漢の時代に、元日は鶏、2日は狗(犬)、3日は猪、4日は羊、5日は牛、6日は馬、7日は人の日としてそれぞれの占いをたて、8日に穀を占って新年の運勢をみていたことに由来するそうです。
さらに唐の時代には、人日の日に「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という7種類の若菜を入れた汁物を食べて、無病息災を願うようになりました。(羹はあつもの、汁という意味)。
また、官吏昇進を1月7日に決めたことから、その日の朝に七種菜羹を食べ、立身出世を願ったそうです。

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